第2章 妖霊界

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………雨が降る中、一人、マントをつけたまま倒れている男が居た。その男は何かを得るために戦っていたが、今は瀕死状態。殆ど立てない状態だった。その男は、クリーム色のマントを身につけ、この戦いのとき、その男はある“身分”を持っていた…。 「ここは?俺、死んだんじゃなかったのか?」 そのとき、男にかすかなぬくもりを感じた…。まだ勝気はあった…。 「これマント?俺、マントなんてしてたっけ?これは…夢か…?なんだろうあった…かい…。」 それから何時間たっただろうか目が覚めたときは“妖霊界”で言う夜の7時だった。サトシはううっっとうめきながら目を覚ました。目を覚ました場所は保健室ではなく…、どこかの家だった。近くには暖炉があり、テーブル、椅子もあった。サトシは一人では大きいくらいのベッドに寝ていた…。 「あ、やっと目が覚めた!」 サトシが目を覚ますと、サトシの顔の近くに、女の子の顔があった。驚くほどの白い肌、踵まで伸びている炎のように赤い髪、瞳もキラキラ光るルビーのような瞳をしている。とても綺麗な瞳に、とても可愛い女の子だった。サトシはつい顔を赤くしてしまい、慌てて女の子に聞いた。 「あ、あなたは?」 サトシの顔を見ると、少し離れて踵まで伸びる髪を揺らしながらサトシに自己紹介をする。 「あ、そっか、私の名前、知らなかったね!私の名前は“大天 芽鳥”(だいてん めどり)。よろしくね!妖霊中学校1年生よ!」 メドリは元気よくサトシに自己紹介をした。サトシはメドリの元気よさに少しビックリしつつも自己紹介をする。 「俺は…光王サトシ。さっき言ってた妖霊中学校って何のこと?」 暖炉がパチッとはじける音がする。とても暖かい火だった。少しするとメドリが不思議と言う顔をしながらサトシに言った。 「あれ…?妖霊中学校知らないの…?ってことは本当に現世から来た人なんだ!」 何故か一人テンションが上がり、はしゃいでいるメドリ。もう一度、サトシはメドリに妖霊中学校について聞いてみた。 「あ…、ゴメンね。」 そういうと、メドリはこの世界と妖霊中学校について説明してくれた。 「ここは妖霊界。妖精と精霊が暮らす世界だって言われてるけど、普通の人も住んでるから。」 私みたいな人とかねっと言うと、メドリは更に話を続けた。
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