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「ふぁああああ………
眠みぃ………」
ドスドスドスドスドス…………
揺られ、進む。
真上に太陽の眩しさを感じながら、背中に真上以上の暖かさを感じながらゆっくりすすむ。
「ザラマンダー………後どれくらいだ?」
「キュルア……」
相棒にして、俺の火の精霊。ザラマンダーが可愛らしく鳴いた。
巨大な蜥蜴。風貌はその一言で伝わると思う。真っ赤な体皮に背中からチボチボと火が揺らめいていた………
まぁ俺がその上に寝っころがってるわけだが。
火が移らないのはアレだ。
それが只の炎じゃ無いからだ。
自然界の火の元素が集まって顕現されたのが精霊の炎だ。
意志を持った炎と言って良い。
ちなみに、ザラマンダーが俺になんて返したかって言うと〔後2時間位〕
まぁ、訳すとこんな感じだ。
俺は昔から精霊や、召喚獣、動物と意思疎通が出来るんだ。
だから、まぁダチに成れるって訳だ。
「了解。のんびり行こうや。相棒。」
俺は涙目になりながら、ザラマンダーに声を返してまた目を瞑った。
「ギュアア……」
ザラマンダーの返事を辛うじて耳が聞き取ると同時に俺は闇に意識を委ねた。
次に目を覚ましたのは、巨大な学園の門前だった。
目的地、ラグナレク魔術学院。
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