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控え室に行く際に投げつけられた、空き缶の数だけ強くなった俺は、周囲の『うっわぁ……何アイツ…何あの格好…うっわぁ』みたいな視線をかわしきり、茜さんと共に入場した。
が、次の瞬間。
ガチャリ……!!!
「春ちゃーん……うふふっ…」
茜さんが俺につけられた手錠を持ち、妖艶に笑う。
ていうかなんで手錠つけられたのかな?
まぁ、全く想像がつくんですけど。
「春ちゃんは私に捕まっちゃったの~……だからぁ、ゴールまでは私の言いなり…ね?」
誰か110番通報して淫乱婦警が高校で暴走してるって伝えてきてくれ。ダッシュで頼む。被害者が一名出そうだから。
「ふふっ……」
「…?……ッ……!!?」
急に近づいてきた茜さんが俺を包むように抱きしめてきた。
あまりの事に声がでないヘタレ俺。
「はむっ……」
「あふわあぁっ!!?」
茜さんは顔を俺の横に持ってきて、不意に俺のお耳様を舐めだした。
予想外です。
「やめて下さい!!///」
「無理……んちゅっ…」
「うわああああ!!!」
すっごく予想外です。
「さぁ…一緒にゴール…目指しましょ…?……ちゅるっ…」
「ぎゃああああああああああああ!!!!!!」
†
「………シクシクシクシク…」
「弟として謝っとくわ…ゴメン。」
悪魔の時間から解放された俺は虎牙先輩、小太郎の元で励ましを受けている。
できればあの時の事は思い出したくないな。
ゴールまで10分程、延々と舐められたり触られたり……
なんかいろいろ大事な物を失った気がする。
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