13173人が本棚に入れています
本棚に追加
/343ページ
さっきまでの二人よりは少ないが、声援が飛ぶ。
「龍崎さ~ん!!頑張れ~!」
「わああ~!!龍崎~!!」
こうして見ると、主に龍崎の応援はうちのクラスの奴が多いな。
……やっぱ、一度ついたイメージは拭いにくい、か…
「……そんな顔すんなよ春。」
驚いて隣を見ると、いつになく真剣な顔でこちらをみる小太郎の姿が。
「小太郎……」
「美代ちゃんの酷い評価は、今から俺らで変えていきゃいい……だから今は応援しようぜ?……それが今俺らに出来る事だろ?」
「…………」
まさか……小太郎に諭されるとは………
なんか一瞬小太郎がカッコ良く見えちまった………一生の不覚だ…
「お前ってこんな時まで酷いのな。俺今かなり良い事言った気がするんだけど。」
「龍崎~!!!!頑張れ~!!!」
「無視か?無視なのか?」
小太郎が青筋をたてながら言い寄ってくる。
うん。コイツはこれでいい。
カッコイイ小太郎なんざ見たくもねーし。
……コイツはヘラヘラしながら、俺が感じ不安や孤独を分かち合う。そういう奴だ。
内心じゃ感謝してもしきれないぐらい有り難く思ってる。
調子にのるから直接は言わないけど。
最初のコメントを投稿しよう!