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さて行きますか。
俺は入場門をくぐり、グラウンドに出る。
が、グラウンドの真ん中に何か大きな物が置いてあるのを見て、眉を潜める。
…………なんだアレ…
それは純白の布を被せられ、花や、綺麗なアーチなどで飾り付けられた台座のような物だった。
「マジで何コレ…?」
『犬神君は、それに登ってスタンバって下さい。』
すいません。スタンバり方がわかりません。
『……さて、準備は整いましたね…』
オイ、無視すんな。心読めてんだろ。
『続きまして入場するのは…』
OK。あくまでも無視か。
『容姿よし、勉学よし、運動よし、性格よしのパーフェクト少女!!<姫>の一人で恋する乙女!一途な想いは届くのか!?恋愛一筋!鳥居紗耶!!』
紹介が終わると、観客席から歓声があがる。
ここまでは他の三人と同じだった。
だが、ここからが違っていた。
――――恥ずかしい方向に
『それでは、新婦の登場です。』
グラウンドに放送が響く。
……………新婦?
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