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ウ「綺麗だけど…ここは悲しい。」
何が…?と言って、私は水を飲んでみた。
ウ「バカ!飲むんじゃねぇ!!!」
ア「え…?なん…」
何で…と言う前に、私は止め処ない涙を流していた。
ア「王子様ぁ…私がアナタを救ったのに…」
ウサギは一瞬硬直したが、すぐ私をなだめてくれた。
ウ「大丈夫…落ち着いて…もっと涙を流すんだ。」
その時の私の意識は、まさに人魚姫の中に入っていた。
辛い…悲しい…苦しい…
『違う…私なのに…どうして…』
伝えたくても伝えられない悲しみが、涙となって溢れてくる。
ア「あぁ…ウサギぃ…ぇぇぇん…」
ウ「大丈夫かい?アリス…」
ひどくウサギが優しく見えた…。
まるで、お父さんのように温かくて…
それからしばらく、私は泣き続けた。
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