好きなんだから仕方ない

6/7
前へ
/439ページ
次へ
「え、なに? なんて、言いました?」 もう一度聞き返してくるコバ。 恥ずかしいから二度も言いたくなかったけど、なんか悔しかったからもう一度聞いた。 するとコバは「大輔さんに決まってるでしょ」と、小さく笑って言った。 「…ホンマに?」 「当たり前です。 あの子とはカラオケ行ったきり会ってないし、2年前から俺の彼女は大輔さんだけですよ」 「っ///」 恥ずかしすぎるコバの言葉に顔が熱くなるのを感じる。 多分、今の自分の顔は真っ赤なんやろな…。 くそ…コバのアホ。 お前のせいで心臓バクバク言うてるやろが。 「大輔さん」 「コバ、ごめん」 「…」 「宮迫さんのこと、まだ謝ってなかったから」 「別に良いですよ。 俺、もう気にしてないですし」 「宮迫さんと歩いてたのはホンマにただの付き合いやから。 俺が好きなのは、お前だけや」 コバの目を見て、真っ直ぐ言葉を伝える。 コバは優しい笑顔を浮かべると手を握り、歩き出した。 俺もその手を握りしめる。 これからも ずっと一緒にいよう。 end
/439ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加