81人が本棚に入れています
本棚に追加
いつものように500の缶ビールとお菓子なんか買って浩志はやって来た
久しぶりでなんだか喜んでる浩志…私は冷静を保つのに必死だった
先に話したのは浩志の方からだった…
「信じてもらえないだろうけど…」 そう言って話し始めた…
「あれからも何度かデリヘルに… だけど今は行ってない 信用ないだろうけど… アンタとしないのは避けてる訳じゃない… 薬…飲むなって言われて… 途中でムリになったらどうしよう… 考えたらよけいムリになっていきそうで…」
黙って聞いてた私に浩志の目が何か言って欲しいように私を見た…
「ごめんね… そんなつもりで言ったんじゃないよ… 健康診断で心臓が引っ掛かった… そう言ったから薬飲んでまでは…って思ってね~ …私もね、話しがあるんよ… 私ね、松下さん(上司の名前)と…」「言わなくていい!」そういって私を抱きしめた… 忘れていた心地良い温もり… 優しい腕… 涙が溢れて止まらない 「だけど私…」と、話そうとしたら「知ってるから… 言わなくていいから… 何も話さなくて大丈夫だから…」 気付かれてたんだ… なんでかわからないけど知っていたんだ… なのに…
その晩は溢れ出る涙を止める事も出来ずに優しい腕の中でずっと泣いていた…
そう… あの晩、わざと自分が先に… 私一人悪くならないように先に話し始めたんだ…
不器用なくせに…と思ったら、また涙が出てきた
最初のコメントを投稿しよう!