離れていく心

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気持ちとは違う態度をとってしまう 私を見る目が哀しい目に変わったのがわかった 今にも泣き出しそうになるのもこらえてまた憎まれ口を言ってしまう…「浩志みたいに遊べる訳じゃないからね~」と… 今思えばまたひとつのチャンスもみずから潰してしまった 少し苦笑いしながら「また来るね‥ 身体気をつけろよ」と言い残して帰って行く後ろ姿がなんだか悲しかった 忘れる為なのか‥仕返しのつもりなのか‥私も上司とは関係を続けていた なんでこんな風になったのよ‥ 何度考えてもあの頃の私は浩志を責める答えしか出せなかった 後悔もさほど気にならなくなってしまった… 所詮…欲求を満たす為の行為…そう思う事で救われてる気がしていた そんなある日自分の誕生日すら忘れて仕事をしてたら娘から電話がかかった 内容は誕生日プレゼントが届いてるけどどうしたらいい? …プレゼント? 誰だろうと思いながら忙しかったので帰ってから聞こうと思い、電話を切った やっぱり仕事が終わったのは日付も変わろうとする頃… 家に着き玄関を開けたが入れない アパートの玄関は狭い そのうえに何かデカイものが横たわってる それがプレゼントとすぐに気がついた 浩志からのプレゼントだった 仕事で毎日朝から晩まで… 座って寝てしまう事も知っていた浩志から「せめて、帰ってからこれで寝たら座って寝るより楽だから」 ソファーベットだった 涙が出てきた ありがとう… そう言えば楽なのに言えないまま時間だけが過ぎていく 心とは裏腹に…また忘れる為に上司に抱かれる… そんなときは「きっとあっちも適当にまた行ってんだ… 風俗…」 もうだんだんとまともな事を考える事ができなくなっていった… 私とはデキナイ… あの手の人はできる… 好きで行ってる訳じゃない… 道具… 変な話しそれぐらいしか思ってなかった… そんな言い合いが頭をよぎる だったら私は道具以下… すでにもうすぐ30も終わろうとしてる… 女も終わってる…そう言われてる気がした‥ 男にはわからない女の‥いつまでも綺麗でいたい女の気持ちが‥辛い気持ちに変わっていった あの頃は毎日が辛いだけだった
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