何かがみえるぅ!

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波の音が聞こえる・・・・。 気がつくと俺は見知らぬ場所に立っていた。 前には道が一本。とりあえずそこを歩いていく。 歩いていくと海がみえた。どうやらここは海に突き出た海岸のようだ。 その道を歩いていくと行き止まりに白いベンチを見つけた。 ベンチに腰掛けながら視界いっぱいに広がる海を楽しもうということでおいてあるのだろう。 俺がベンチに近づいて行く。 するとそこにはいつの間にか白いワンピースを着た幼い女の子が座っていた。 彼女もこの景色を楽しみに来たのだろうか。 俺はベンチのすぐ後ろに立つ。 視界いっぱいに広がる海は赤く綺麗な夕日に照らされて輝いていたので思わず見とれてしまった。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 しかしそれもつかの間のことだった。 「 ア ナ タ ノ」 女の子の声が沈黙を破る。 「 ゼ ン ブ 」 ゆっくりと女の子が顔をあげる 「オ マ エ ノ」 彼女はこちらに顔を向けた。しかし前髪のせいではっきりとみえない。 「 セ イ 」 彼女はこちらにをきつく睨み付けて言った。 「ダ・・・!」 その声にははっきりとした殺意と憎しみがこめられていることがわかった。 次の瞬間女の子は立ち上がり俺の方を向く。 怖くなった俺はベンチに背をむけ、走り出した。 綺麗な夕日などもう何処にも見当たらなかった。 ユ ル サ ナ イ 「 ゼ ッ タ イ ニ・・・・!」 俺は来た道を無我夢中になって走った。 →「逃走」へ
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