始まり。

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首都高か…あの事故で親父が死んで以来、走る気はなかったのに……首都高最速だった親父を超えてみたくなった。 俺の名は坂本龍一(さかもとりゅういち)歳は22だけど、二年前にサーキットで走ってるマシンのメカニックをしていた。もう辞めたけどな。 「龍一~!」 龍一を呼んでいるのは小、中、高、と一緒だった桂浩平(かつらこうへい)、首都高の新米の走り屋だ。 「今日首都高走るけどさ、お前も来るか?」 「いいぞ、今日も暇だしな。」 「そんじゃ11時頃にいつものところにな。」 「分かった。」 そう言うと、浩平はせっせと帰っていった。 龍一も帰ろうとした時。携帯が鳴った。 「もしもし?」 《もしもし、私梓(あずさ)》
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