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  「大丈夫?」 後ろで固まっていた 女の子に優しく声をかける。 体中震えていて 恐怖心が解けたのか ズルズルとへたりこんだ。 「こわ、怖かった…」 涙を流して、下を俯いた。 俺は女の子の横に座って 頭を優しく撫でる。 「安心しぃ、もう大丈夫や」 女の子はしばらく黙ったまま動かなかった。 そして、震えも止まりはじめた頃。 「ありがとう…ございました」 小さく呟いた。 「えーよ、別に」 顔をあげた女の子を見る。 ドクン 心臓が飛び跳ねた。 動きが止まって 女の子から目が離せない。 なんや、この子… めっちゃ可愛いやん。  
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