第十五章

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 あたしは一週間前のことを思い立し、将に聞く。 「でもこの間教室から山内さんと一緒に出てたじゃん。しかも……その、キスマークをつけて」    あたしは『キスマーク』を小声で言った。 「今から言うことは、秘密にしてもらえないか?」  あたしはコクンと頷く。 「実は山内、部活の先輩に襲われかけたんだ。で、見つけてすぐ教室に連れてって、泣き続ける山内が落ち着くまで一緒にいたんだ」 「そうだったんだ……」 「お前こそ、あいつとはどうなってるんだ?」  あいつって、大樹君かな? 気にしてたんだ……。
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