第十二章 一投の重み

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俺はそれが何か嬉しかった 俺は気持ちを切り替えて集中しはじめた 俺はそのあとはヒットを打たれながらも何とか1失点だけで切り抜けた しかしこの1点はでかい それは俺が一番分かっていた 俺はベンチに戻って試合を見た 打順は6番の藤居さんからだった しかし相手の投手は守護神、イムチェンヨン 結果ヤクルト守護神の前に中日は手も足もでず 1-0 すなわち俺の1失点で負けてしまった そして試合に負けたと同時に、巨人戦がなくなり 日本シリーズも無くなった 俺は取材陣にあの失投について聞かれたが 俺が知りたいくらいだった 何で俺があの場面、あの初球で失投してしまったのか だから俺は何も言えなかった 俺は無言のまま取材には応じなかった いや応じることができなかった 言葉が見つからなかったから 俺は寮に帰った 俺は落ち込んだ 頭にあの失投のシーンが何回も流れてくる 俺は気晴らしにあの人に電話した 第十二章 一投の重み 終
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