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俺はそれが何か嬉しかった
俺は気持ちを切り替えて集中しはじめた
俺はそのあとはヒットを打たれながらも何とか1失点だけで切り抜けた
しかしこの1点はでかい
それは俺が一番分かっていた
俺はベンチに戻って試合を見た
打順は6番の藤居さんからだった
しかし相手の投手は守護神、イムチェンヨン
結果ヤクルト守護神の前に中日は手も足もでず
1-0
すなわち俺の1失点で負けてしまった
そして試合に負けたと同時に、巨人戦がなくなり
日本シリーズも無くなった
俺は取材陣にあの失投について聞かれたが
俺が知りたいくらいだった
何で俺があの場面、あの初球で失投してしまったのか
だから俺は何も言えなかった
俺は無言のまま取材には応じなかった
いや応じることができなかった
言葉が見つからなかったから
俺は寮に帰った
俺は落ち込んだ
頭にあの失投のシーンが何回も流れてくる
俺は気晴らしにあの人に電話した
第十二章 一投の重み 終
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