第1話:判決は

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なんでだろう? なんでいきなり稽古をしなければいけないのだろう? 見知らぬ人に。 …そうか…あいつか… ヤマザナドゥさんか。 あいつがこいつに頼んだのか。 うだうだ考えていたら棒切れが飛んできた。 「あぅ」 見事に頭に命中。 「じゃ、始めるか」 向こうも棒切れを構える。鎌でなくてよかった。 そう思っていたら… 「何ボーっとしてんだ?」 一瞬で間合いをつめられ、フルスイングを右頬に喰らった。 ----バガンッ 「ぁがっ」 鉄の味が口に広がる…骨(?)の臭いがする…フォンと風の切る音がする。 (飛ん…) と次の瞬間… ----バグッと凄い音がした。 「がっ」 背中を何かに打ち付けた。 重力に引き寄せられ体が地面に落ちる。 ----メキメキメキ…ズズン…何かが倒れた。葉が落ちる音…倒れたのは樹だろう。 「おぐぇ…」 ペッと口に溜まった液体を吐き出す。同時に折れた歯が数本。 気を失いそうになったその時… 名も知らぬ稽古の先生が 「はぁっ!」 と棒を縦に振り下ろす。
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