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「やっぶぇ~!!」
もうダッシュで階段を駆け上がる生徒が一人だけいる
「ハァ…ハァ…まんずいよなぁ……」
と言いながらドアの前に立ち止まった
上の文字には職員室と書いてある
「昨日、散々言われてこれだもんなぁ~」
彼は昨日の出来事を思い出していた
部屋には丸テーブルと椅子が囲むように並んでいる、そこに生徒と女教師が向かい合わせで2人だけいる
「新藤君、君何回目だと思ってるの?」
「えっと………100回目だと……」
「そんなに少ない訳無いでしょ!!218回よ218回!!」
新藤と呼ばれた生徒は丸まりながら教師の話しを聞いていた
彼の名前は『新藤輝夫(しんどうてるお)』一言で言うと、さえない馬鹿である
みんなは休みに入って、明日の新学期に備えて準備しているなか
彼は補習で休みが無くなっていた
「入学初日から一度もまともに来てないでしょ!」
輝はますます丸くなった
そのまま消えてしまうくらいに丸くなった、むしろ輝は消えたかっただろう
「明日から2年生になるんだからちゃんときなさいよ!」
「……はい」
ようやく解放された次の日、輝は遅刻をした
「めんどくせぇ……」
この学校では遅刻者は職員室に申し出て、遅刻カードという
めんどくさーーーーいシステムがあり
事柄を書き誰かしらのサインが必要なのである
輝は意をけっして職員室のドアを開けた
中には授業中ともありあまり教師がいなかった
幸い昨日の教師も……
めんどくさーーーい事柄を書きそばにいる教師にサインを頼む
「新藤、またか?しょうがないなぁ……」
サインを貰い教室の場所を聞いた
ドアの手前まで行き輝は立ち止まった
「今日から新学期……めんどくせぇ」
輝はようやくドアを開いた
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