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祐輔「あれじゃないのか?」
キラリと光る光源に指し、言った。
あれだな、と晃も同意見のようだ。
近づくにつれ確信が大きくなり、ついに見える距離まで近づいた。
それは大きな鏡である。
ごくごく、普通の鏡に過ぎない。
にも、かかわらず触れた者を呑み込み消してしまう。
常識と非常識の境に立つ存在。
祐輔「本当に…あったな」
祐輔は触れたら消えるなどの非現実的な現象の類いは、まるっきり信じていなかった。
だから、それがあるということは驚きだ。
いやまだ、 驚くのはまだ早い。
と祐輔は思った。
まだ鏡に触れていないのだから。
晃「で、誰が鏡に触る?」
祐輔「ジャンケンでいいんじゃないか?」
と祐輔が提案した。
数秒の沈黙ののち、晃が口を開いて
晃「しかないね。じゃあ、作戦タイムで」
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