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たが、対応が遅かった。
祐輔がそうした時にはすでに、男の放った拳が鳩尾を捉えていたのである。
祐輔「グッ」
一気に肺の酸素が奪われ、上体が浮き上がる。
男「まだ、終わらんぜ?」
楽しそうに呟く。
まるで、鼻歌を唄うをように。
男は祐輔に回し蹴りという形で、追撃を加えた。
何の抵抗もできずに、地面を転がる。
完全に戦意を喪失し起き上がる、気力もない。
全てに無気力。
もう、周りの流れに身を任せてもいいとさえ、思ってしまった。
祐輔(なんだ…元いた世界のときと、全然…変わってないじゃんか……)
元の世界のときも、自分から進んで発言はせず周りを頼っていた。
こちらの世界に迷い込んだ原因も、断り切れず他の人に任せたせいである。
しかし、祐輔は変わろうとした。
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