火の国の守り神

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祐輔(結局、俺は何もできないのか……) 祐輔は上半身を起こし、自分の無力さを噛みしめていた。 役に立つどころか、かえって足手まといになったのだ。 悔しさで、地面を殴った。 拳はズキズキと痛むが、構わず殴る。 しまいには、皮膚が破け血が滲み出た。 それで、ようやく殴るのを止める。 地面を殴った程度で血が出る、自分が恨めしい。 だから祐輔は、自分の腕を爪が食い込むまで掴む。 白龍「おい、何か勘違いしてねぇか」 突然、白龍が話しかけてきた。 太刀になっても、見えるようである。 祐輔は白龍の方を向く。 白龍――太刀は地面に刺さっていた。 どうやら、男に鷲掴みされた際に離していたようだ。 祐輔「何がだ?」 白龍「お前が戦力になると思うか?」 確かに祐輔は戦闘経験のない、闘いの素人だ。 戦闘経験があるとしたら、カルロとの一戦のみである。
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