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乗り越えてきたからこそ、弱い自分を知らないふりをしてきたのである。
なら、強くなればいい。
祐輔「俺は…どうしたら……」
祐輔は縋るように言った。
それは甘えだが、今は仕方がない。
先ほど、自信を砕かれたのだから。
白龍「お前は弱い。だかな、俺様が強くしてやる。だから…安心しろ」
それを聞いて祐輔は顔を上げ、太刀――白龍を見つめる。
太刀は地面に真っ直ぐ伸びていた。
一切の迷いがないように。
祐輔「白龍……お前っていい奴だな」
白龍「!?そんなんじゃねぇよ!ただお前が弱いからだ」
素の表情で言われたので、声を荒げて言った。
照れ隠しのようにも見える。
祐輔はこんな相棒がいて、心強く思う。
絶対――強くなる!
そう誓い、拳を強く握る。
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