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どうやら傘は祐輔と一緒に着いてきたようだ。
――分からないことだらけで、頭が混乱しそうだ……
脳の限界量を越えています、強制シャットダウンしま……
いかん、眠りかけた…無になれ無に!
と祐輔が葛藤していると、再び声がする。
「おい!いい加減気付けよ、このウスノロが」
さっきの声より苛立ちを含んでおり、さらに言葉までも酷い。
祐輔は音源を探すべく、記憶を頼りに周りに耳を傾ける。
祐輔「ここだな」
ついに見つけたようだ。
祐輔は音源のした方――傘に耳を近づけた。
傘が喋るなんて馬鹿なことは、あり得ないがそこから声がしたのだから仕方ない。
祐輔はそう決心し、傘に話しかけてみる。
祐輔「申し訳ないが、もう一度喋っていただけますか?」
とりあえず敬語で言ってみた。
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