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この物語の主人公相馬祐輔【ソウマユウスケ】は、中学3年生の少し頭の足りない、ごく普通の少年である。あることが起こる前までは……
時計の針は15時20分をさしていた。
あと5分で、6時間目の授業が終わる。
祐輔(鳴るんだチャイム。)
と祐輔は心の中で念じた。
当然、時計の針が早くなるはずもなく動いている。
先生は焦った様子もなく、普段通りに話す。
祐輔は先生の声なんぞ、耳にもいれなかった。
ただただ、時計を睨みながら念じる次第である。
先生「おい、相馬。この問題を解……」
そんな様子を先生が察し、祐輔を指名しようとした時、チャイムが鳴る。
それは祐輔にとって、ありがたい援軍であった。
チャイムを聞いた先生は軽く舌打ちをして、授業を終わらせた。
祐輔「助かった……」
祐輔は小さくため息をついた。
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