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すると、黒い物体が祐輔に近づいて来た。
黒い物体が人間であるとすぐに気が付いた。
「大丈夫か?」
男性的な低い声で祐輔に言い、手を差しのべて来る。
男は顎にヒゲを多くはないが蓄えており、40代の中年といったところであろう。
祐輔「ああ。助かった」
と感謝の意を述べ祐輔は男の手を掴み、立ち上がる。
男「なら良かった。俺はラギアだ。ところで君は、なんでこんなところにいるんだい?」
男は優しく祐輔に聞いた。
それは痛い質問である。
もともと祐輔はここの世界の住人ではないのだから。
マズいな……
異世界から来ました、なんて言ったら変人扱いされたあげく、牢獄行きだよな……
しかし、考えても考えてもいい案は見つからない。
そんな祐輔に男は不信な目で見る。
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