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そのため息には、安堵と疲労が入り交じっていた。
しばらく経つと担任教師が教室へ来て、帰りのSHRやら始めた。
教師「君達は受験生であるからして……」
と、ありきたりなことを話しSHRを終えた。
祐輔「帰るかな」
祐輔は学校指定のカバンを片手に持ち、教室を出た。
廊下を歩くとすぐに階段がある。
祐輔の組は4組であり、一番階段に近い。
さらに祐輔の学校は学年が上がるにつれ、階が下がり反比例している。
それは祐輔にとってありがたかった。
何せ早く家へ、帰れるからだ。
祐輔は階段を下り一階を歩いていると、そっと肩を叩かれた。
突然のことで身体をビクッ震わせ、振り向いた。
「よっ。祐輔」
祐輔の同じくらいの学年であろうか、少年が立っている。
その少年が、挨拶した。
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