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今回の目的地とは、火の王がいる城である。
地図を見ながら歩くこと数分、城らしき場所に着いた。
城もやはり、中世ヨーロッパのような造りだ。
というか、城だけが日本のような造りだったら可笑しい。
祐輔は城の玄関らしき門に立つ、兵士に話しかける。
兵士は、胴から腰にかけて真紅の鎧を身につけており、腰には傘が滞納してある。
祐輔「王と話しがしたいんだが」
兵士「火の国の民と証明できる物はあるか?」
至って事務的な口調で、聞き返す。
そういえば、自分に火の国の民だと証明できる物などあるのか。
そもそも祐輔はこの世界の住人ではない。
あるはずがない。
(あるわけないじゃないか…て、まてよ?)
祐輔はラギア宅から出る時、何かを渡された物に気付く。
ポケットからそれを出し、兵士に見えるように腕を上げる。
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