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祐輔「ガメルか…そいつは沢山いるのか?」
白龍「あぁ。それはもう、うじゃうじゃ」
白龍はさも愉快そうに言う。
反対に祐輔は顔をうつ向かせた。
あんな恐ろしい怪物―――ガメルが大量に存在するのだ。
そんな世界で自分は生き残れるのか……
―――否、生き残るのだ。
その為に自分は強くなる。
(絶対に元の世界に返る!)
祐輔はそう決意し、フゥ~と深呼吸をした。
白龍はそんな祐輔を見てか、フンと鼻を鳴らす。
白龍「…その意気だ」
と祐輔にも聞こえぬ声で、小さく呟く。
すると門が開き、中から先ほどの兵士が現れた。
兵士「今日の昼、お前の家に尋ねるそうだ」
そう言って再び、中へ入ろうとする兵士を祐輔が引き留める。
祐輔「家、分かるのか?」
兵士「何を言っている。布に番号が書かれているだろう。それで、家が分かる。」
そう言うと、兵士は踵を返し姿を消す。
急ぎのようでもできたのであろう。
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