火の国

20/27

20人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
怒りで頭のネジが吹き飛んだ感じの状態。 壊れた白龍とでもいうのか…… 少なからず、祐輔にも責任があるのだが。 (くそ…どうやれば、練気を起こす?) 祐輔は考える。 何も答えは見つからない。 とりあえず、祐輔は目を閉じて見た。 そうすれば、何となく落ち着くからである。 白龍は言った。 無意識に練気を起こしていると。 それは、傘を解放する時だと。 ならば傘を解放してる時と同じようになればいいのだ。 しかし、口で言うのは簡単だが、実際やってみると大変である。 (解放する時ってどんな感じだったかな……) 祐輔は傘を解放する時のイメージを創る。 祐輔は目を閉じたまま、両手で何かを持っているように軽く握り拳を作る。 その両手を中空に上げる。 ゆっくりとした動作でだ。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加