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祐輔「ということなのだが、元の世界に帰れる方法を知らないか?」
祈るように、火の王を見つめる。
これまで黙って聞いていた王は、真剣な表情を崩し笑顔になる。
しかし、無理して笑っているような表情だ。
王「あるんだけどね…あるけど……」
急に険しい顔つきになった。
祐輔のからは見えないが、脚に置いた手が膝に食い込んでいる。
少し間を置かして、再び口を開く
王「それはディメンションミラーって言うんだけど…昨日、何者かに盗まれてね。すぐに兵を送ったんだけど、帰って来ないんだ。」
つまり帰れる方法はあるが、今すぐに帰れるといった状態ではなさそうである。
下手をすれば、一生帰れないと場合もある。
しかし、元の世界に戻れる方法がある、というのは祐輔にとってプラスであった。
だから祐輔は諦めていない。
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