20人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
それで固まった泥の壁に叩き付けた。
すると壁に亀裂が走る。
瞬く間に亀裂が広まり、泥の家が崩壊した。
「終わったか」
盗人達は無事だった。
崩れる寸前で壁に穴を開け脱出したのである。
「だな」
もう一人の盗人が言った。
脇には大きな鏡が抱えられている。
何もともあれ任務を終えたのだ。
盗人達が踵を返そうとした時―――突如ガレキが動いた。
その中から祐輔とアランが這い出て来た。
祐輔「ありがとうアラン」
アランが祐輔を覆うようにして、守ったのだ。
おかげで傷一つついていない。
アランは不思議なことに怪我はしたたものの、大きな損傷はない。
アラン「礼はいいよ。真ん中の奴を頼む」
祐輔は頷き返し、相手を見る。
体格、腕力、全てにおいて祐輔が劣っているだろう。
もし、退けばディメンションミラーを取り返せず、元の世界に戻ることが出来ない。
最初のコメントを投稿しよう!