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「後悔するなよ!解放!」
盗賊は傘を掴み、それを剣に変えた。
その剣はどこにでもある、ごく普通のものである。
しかし、それだけでは強さは決まらない。
持ち主の技術が高ければ、普通の剣であっても業物に成りうるのだ。
だからアランは傘を武器に変える文言を唱える。
アラン『雷牙【ライガ】解放』
傘が変化したのは槍であった。
盗賊は待ってました、とばかりに斬りかかって来る。
(上方からの降り下ろしか…――なら避けられる!)
アランは易々とそれをかわし、横に振るう。
たが、盗賊と槍の間に何かが入り込み、邪魔をする。
それは、刀身が横に広い斧だった。
マリック「待たせたな。クロウ」
斧を繰り出したのはマリックであった。
アランはすぐに距離をとる。
誰の間合いも届かない距離。
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