盗人達の巣窟

19/32

20人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
アランはマリックと距離をとる。 マリックは斧を地面に刺し、身体を前に傾ける。 マリック「お前、強いな」 アラン「誉めてくれるのか?ありがとよ」 マリックはフフ、と笑い マリック「敵として認めたまでだ!」 すると、斧がクルクルと回転しながらアランに近づく。 身体全体を横に移動させ、それをかわす。 斧は深々と木を抉った。 アラン「!?」 斧に気を取られ、マリックが接近を許してしまった。 斧は囮であったのだ。 これこそが、マリックの狙い。 マリックはアランのふところへ潜り込み、腰を捻り拳を振り上げた。 咄嗟に上半身を後ろに反らし、直撃を防ぐ。 マリックはチッ、と舌打ちしアランの視界から脱した。 背後に気配を感じ、振り向きざまに槍を横に薙ぐ。 ちょうど、マリックも斧を降り下ろすところだった。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加