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祐輔は己の拳で頬を殴った。
殴った衝撃で何か思いつかないか、と考え実行してみたのだ。
だが、何も出てこなかった。
白龍「おい、困ってるようだな」
白龍の顔があったならば、ニヤニヤしていただろう。
そんな調子で言った。
祐輔「見れば分かるだろ」
白龍「いいこと思いついたぜ」
どうやら、殴った衝撃が太刀もとい白龍にも来たようだ。
祐輔は顔を下げ、耳を太刀に傾ける。
やがて下がっていた顔上げ、ついでに上体を起こす。
カルロ「死ぬ覚悟はできたか?」
祐輔「あぁ、お前を倒す方法をな」
そう言うと、地面に刺していた太刀を引き抜き、斜め下に構えたまま駆ける。
それを迎撃するかのようにカルロは、ハンマーを腰の位置に置き上半身を捻った。
力を溜めるために。
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