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だがもう遅く、マリック達の姿は見えなくなっていた。
カルロを残して。
任務は失敗したのである。
祐輔は力無く座り込んだ。
元の世界に帰れるかも知れない希望を、失ってしまったのだ。
手を伸ばせば届きそうであったのに。
だから祐輔は悔しい、と感じているのである。
もしあのとき、カルロの攻撃をかわしていれば……
もし……
そのことが、脳裏に浮かんでいるのだ。
過ぎたことばかりを後悔していたら、前へ進めない。
気持ちを切り替えも必要である。
すると、アランが近寄り
アラン「任務は失敗したけど、ディメンションミラーがこの世からなくったワケじゃない。それがある限り諦めるな」
さぁ帰ろうぜ、な?と笑って祐輔に手を差し伸べる。
今回のことで一番悔しいのは、アランのはずである。
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