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悠斗の家はいつ来ても綺麗に片付けられている。
部屋はモノトーンで、シンプルに纏められている。
「夕飯どうする?簡単な物しか作れないけど」
「野末に任せる。俺は食えれば何でもいいよ」
「じゃあ、キッチン借りるぞ」
悠斗は全くと言っていい程、料理が出来ない。
その為、自炊も当たり前だがしない。
猛と睦月も、親元に居るせいか料理はからっきしだ。
だからこういった飲みの時は、いつも堅司が簡単なご飯を作っている。
何故なら作った方が安上がりだし、その浮いた分を酒に回せるからだ。
「ほい、お待たせ。ってもう飲んでんのかよ」
堅司はそう言って、悠斗の前に炒飯を置いた。
「おっ!美味そう。いただきまーす」
人の話しも聞かずに、悠斗は目の前に置かれた炒飯を、ガツガツと食べ始めた。
「うん!美味い!」
「そりゃどうも。
俺も食べよ……いただきます」
堅司も自分で作った炒飯を口に運ぶ。
「うん、美味い」
お腹が空いていれば、只の炒飯も美味く感じる。
ビールを片手に二人で炒飯にがっついた。
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