外って凄い。

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 それなりに大きくなって、僕は窓を開ける事を覚えた。  器用だろう?  お母さんの目を盗んで、窓の外に飛び出すんだ。    外って、広くて、色んなものがあって、凄い。  僕やラッキー以外にも、沢山いるんだ。    でも、他の子達には、家がないんだって。  住んでるところはあるけど、家はないんだって。    帰る家のある僕は、幸せなんだろうか?    家の側まできたら、お母さんに捕まえられた。  嫌だって言ったのに、足をゴシゴシ洗われた。  真っ黒い足じゃ、お家に入っちゃ駄目なんだって。    それから、窓の外に出た事も叱られた。 いっぱい心配したんだよって、叱られた。    でも、また行きたいなぁ。  だって、外には僕が大好きな草が、沢山あるから。  でも、家で貰えるマタタビも、僕は好きだな。    またチャンスがあったら、窓の外に行くんだ。  今度は心配かけないように、早めに帰ってくればいいよね?  
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