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――卒業式前夜――
晩御飯の後私はお姉様に中庭に呼び出された
今日お姉様に会うのはこれが初めて
卒業式前だから卒業生は在校生とは少しスケジュールが違う
昼は準備で忙しくて会えないし
晩御飯前はスケジュールの違いで会えなかった
だから、夜まで会えなかった
これからはこう会えない日が続くとなると気が滅入る
でも、だからこそもっとしっかりしなきゃ
いや、今はそんなことよりお姉様だ
お姉様に会うっていうのに違うこと考えてるのは失礼
お姉様は私よりも先に晩御飯が終わってる筈だから待たせないように早く行かないと
中庭に着くとお姉様が目に入る
やっぱり、いつ見てもお姉様は綺麗だ
お姉様は私に気付くと優しく微笑んで手を振る
そんなお姉様を見てると居ても立ってもいられなくて
「お姉様!!
私寂しかったです!!」
私はお姉様に抱き付いてしまう
「もう、優姫は甘えん坊さんね」
お姉様はそういって私を抱き締めて頭をなでる
お姉様、なんだか余裕だ
私だけこんなに寂しがってて、なんだか悔しい……
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