番外編:a graduation ceremony

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「優姫、みっともない所を見せちゃったわね」 「そんなことないですよ」 みっともなくなんてない それよりお姉様が私に甘えてくれたことが嬉しいかな 端から見れば、お姉様が私を抱き締めて、私が甘えてるように見えるかもだけど 「優姫…… 私の可愛いお姫様」 お姉様は私を少し離して私を見つめてくる これはお姉様の『キスしましょう?』って合図 お姉様が私のことを『お姫様』って呼ぶのも大体こういった時 何回呼ばれても照れるな 私はお姉様を少し見つめた後目を閉じて少し上を向く 「お姉さ……んむっ」 お姉様の唇が私の唇に重なる お姉様の唇、柔らかい キスもまた、明日が終わったらしばらくおあずけか…… そんなことを考えてるとお姉様の舌が私の口内に侵入してくる これ、大人のキスだ 前一回だけお姉様にされたことがある あの時は私何も知らなくて戸惑っちゃったんだよね でも、奏ちゃんに聞いてこれが大人のキスなんだって分かった 「ん……っ」 お姉様は前にした時と同じように舌を絡めてくる 心なしかあの時より激しい気もする なんだか妙な気分になってくる まるでお姉様に脳内までもかき回されているような不思議な感覚 ……気持ちいいんだ 普通のキスよりずっと 前された時は戸惑いが大きくてそんなに感じられなかったけど 今回はすごく、気持ちいい
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