奈落の底

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「先輩‥‥めちゃめちゃ怪しいですよ…コレ」 真っ赤な紙に黒い文字で書かれた名刺を掴みながら私は思った。 (ヤバい…怪し過ぎる) 「大丈夫よ。実を言うと私、旦那とはコレのおかげで知り合ったの。詳しくは今は言えないけど、きっと今の奈々子の役に立つわ」 「先輩、ホントですか!?あの旦那さんと知り合ったのコレのおかげなんですか!?」 「ええ、本当よ。詳しい話はそうねぇ…奈々子が酔ってない時にしてあげる」 「約束ですよ!」 「了解」 先輩の言葉を聞いてこの怪しい会社に連絡しようと思った。 一筋の光が私を照らした…そんな気さえしていた。 名刺の反対側に会社名が書いてあった。 ―――――――――――― 希望宅配人 代表:嶋 北斗 ――――――――――――
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