クリティの片思い

出会い

クリティはお城の近くに住む様な貴族の家に生まれた。しかしクリティに兄弟は無く、家を守るためには他の貴族に嫁ぐしかなかった。

クリティはそんな事を気にせず育ててくれた両親に応えるために、自分を厳しくしなくてはいけなかった。

だから小さい頃から勉強したい事は山ほどあった。
生きていく上での知識は勿論、魔法や文学、スポーツに戦術まで思い付くモノは全て本を読み、歴史を調べ、分からない事は辞書や辞典を見た。
時には足を運んで見学に行き、知識や技術を身に付けた。

そして、ついに努力が実る日がやってきたのだ。クリティは国で一番良い魔法学校を出て、宮廷に仕える事になったのだ。

宮廷の中で働けば、きっと素晴らしい男性に巡り会えるはずだ。これまで自分を磨くためには努力を惜しまなかった。

クリティは容姿も美しく、腰上まである金髪は絹の様だ。