63人が本棚に入れています
本棚に追加
ただ、クリティは自分の夢を叶えるために夢中になりすぎたために、少し傲慢になっていたかもしれない。自分に自信があったからだ。
だから、男性からは白い目で見られた。だが、その殆どが「女のくせに…」というひがみだったので、程度の低い人の噂としか捉えなかった。
しかし、彼女の運命は思いもよらない方向へ進んでいくのだ……
それは、初めての出勤日三日前…
「えっ?王子様の秘書!?」
「はい。貴女の仕事は、王子の護衛と秘書でございます。」
なんと、お城での仕事が王子の秘書になってしまったのだ。これでは、沢山の魔法使いや貴族と話す機会は減ってしまう。
秘書が護衛している王子と結婚出来るわけもなく、クリティは迷ったが断る事は出来ない。
クリティの驚いた表情を見た城の使いが、それを喜びと受け取ったのか無表情なまま話を続けた。
「優秀な男性は沢山護衛となりますが、学校で一番優秀な女性だけを秘書にしています。おめでとうございます。貴女の努力が報われたのです。」
最初のコメントを投稿しよう!