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ザスッ
半ば叫ぶように言って、エルはベンチから跳んだ。
「堪忍な、兄ちゃん。こない話、忘れたって構へんから。」
………。
「忘れないよ。だってエルが初めて僕に自分のこと、話してくれたんだから。そんな気がする。
ありがとう、話してくれて。」
「なっあっ、ありがとうはコッチのセリフ……やで………。」
ダッ
いきなり駆け出して宿屋の入り口まで来ると、エルはコッチを向いた。
「ウチはもお寝るけど、兄ちゃんも早ぉ寝なあかんで?あと寝るときお腹出したまんまもあかんよ?ちゃんとお手洗いも済ましとくんやで?」
「うん、わかってるよエルマーナ。おやすみ。」
「…おやすみ、ルカ兄ちゃん。」
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