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「いやー、危ないトコだったな、お前。あたしがいなかったらどうなってたか……」
未だ燃え盛る赤い炎の後ろから、術を放ったと思しき少女が姿を現す。
「――ッ!!」
その、少女の姿に。
その、今し方、強力な術式を放った少女の姿に。
俺は不覚にも、言葉を失ってしまった。
背丈は、同年代では小柄な俺よりも頭1つ小さいくらいだ。おそらく、この年代の女性の平均身長に輪を掛けて小さい。
ブロンドに近い琥珀色の髪は、頭の上の方で2つに結われている。幼女と組み合わせれば無敵の、あのヘアスタイルである。
視線を、少し下に移す。
子供っぽい外見をしているが、少女は学園の制服を身に纏っており、それでどうにか同年代なのだと察せられる。
それから、小柄な割に大きめな膨らみ――わざとじゃない、自然に目に入ったんだ――に、目がいった辺りで、俺は紅潮した顔を背け、少女の観察を止めた。
「……む?何かエロいコト考えてるな?」
くりくりした大きな瞳が、不審そうに俺に向けられる。何も考えてませんよ。
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