負けたら終わり

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【あーひでー!同じ自分にそんなこと言うか!?お前の思ってることは声に出てわかるんだよ!】 もう一人のリョウは手に持っていたバスケットボールを人差し指で回していた。 リョウはもう一人のリョウの言葉を無視して言った。 「…で、何?用件は?」 【…ちぇっ…スルーかよ……まぁいいや。うん、手早く用件言う。 お前… バスケットやめろ。】 「へ?」 リョウはキョトンとした。 「なっ…なんでだよ!?意味わかんねーし!!」 【だってお前 負けたダロ?】 「!!」 【負けたら妹を悲しませてしまう。妹が唯一興味をもっているバスケットで負けてしまった。元気づけることができなかった。 それに“最強チーム”が予選落ち。 バスケやっているいみナイ。 だから…バスケットをやめろ。】 もうひとりのオレが持っていたバスケットボールが割れた…まるでオレのココロを暗示するかのように…
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