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「あぁ…あれは一つの奇蹟だった。
あんなに醜く愚かな人間達に育てられながらも、
彼は無垢で純粋なままだった。
星々の輝く夜空をぼんやりと見上げる、汚れない彼の瞳は大変美しくてね…。
思わず、連れ去って来てしまったんだよ」
「――――はい……!?」
ば、爆弾発言です!
何とおっしゃいました、お父様!?
「あんな場所に置いて来るのは忍びなくてねー」
そんなニコヤカに話す事ではありません!
「お父様! それでは誘拐ですわ!!」
なんと言う事でしょう!
国を導く王様が犯罪者だなんて……!
後日、ちゃんと同意だったから誘拐ではないと、ハイネ本人に確認が取れました。
全く心臓に悪いお父様です…。
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