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ー探し物ー
「にいちゃー!にいちゃー!」
「んー…?」
寝起きのエドの元へウィンリィがパタパタとやってきた
「にいちゃ、うーちゃん知らない?」
「うーちゃん?うさぎの人形か?」
「にゃ!」
ウィンリィの言ううーちゃんとはアルからもらったお気に入りのお人形さん
いつも寝床に置いていたのに
何故かなくなってしまったらしく
「俺は知らねぇけど…」
「にゃぁ……うーちゃん…」
うりゅっと瞳を潤ます最愛の妹を見て
エドお兄ちゃんは立ち上がります!
「泣くなウィンリィ!俺が探してやる!」
「ホントー!?✨」
ぱぁぁと笑顔になるウィンリィを見て
胸を張って頷くエド
そして始まったうーちゃん探し!
タンスの中から机の下、棚の隙間に冷蔵庫の中、届きそうで届かない高い戸棚の中まで
澄から澄まで探しつくす二人
が
「なんでねぇんだ!?!?」
「うーちゃーーん!!」
どうしても見つからないうーちゃん
うーんうーんと悩むエドとウィンリィ
「うーちゃん…あたしのこと嫌いになったのかな…家出しちゃったのかな…」
しばらくしてウィンリィがぐすぐすと泣き出してしまった
エドはどうしようどうしようとオロオロ
その時です
「ただいまー!」
「アル!アル!どうしよう!」
「どうしたの兄さん?」
(アルフォンスは最近、お兄さんらしくなってきたエドを見て兄さんと呼ぶようになりました←)
帰ってきたアルへオロオロ慌てふためくエドが駆け寄ってきて
何事かと話を聞く
「あぁ!うーちゃんなら今お洗濯中だよ!」
「お洗濯…?」
「だいぶ汚れてたからねー、ごめんねウィンリィ、黙ってしちゃって」
よかったー!と安心するウィンリィの頭をエドとアルが二人で撫でる
「よかったな、うーちゃん家出してなくて」
「うん!にいちゃ、いっぱい探してくれてありがと!」
笑顔のウィンリィにエドは幸せいっぱいでした
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「なーんてことが昔あったなー…」
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