第一章

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――俺の隣をカップルが通り過ぎていく。 今が10月という事もあって肌寒さを感じるのは、まぁ分かるとして。 そんなに腕を組んでピッタリ寄り添って、イチャイチャしながら街を闊歩するってのは、いかがなものだろうか? …それにしても幸せそうな顔をしている。 明日もし世界が滅ぶ運命だとしても、このカップルは幸せ絶頂のまま、その行く末を見守るのではなかろうか?手を繋ぎながらとか。 俺はそんなバカップ…もとい、カップルを見て、つくづく思う。 ――うらやましいぞ、この野郎ッ!!……と。
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