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――その時だった。
――ぴくんっ
「――っ!…あ、アオイちゃん…?」
微かに。ほんの微かに。
アオイちゃんの手が、俺の手を握り返してくれた気がした。
「アオイちゃん!アオイちゃんっ!分かるか?俺だ、アキラだっ!」
精一杯、話しかける。声が枯れるほどに。
「アオイちゃん!約束…約束しただろう?!学校でまた会おうって!またお菓子作ってくれるって!
もっとデートしよう!もっと一緒に色んな話をしよう!
アオイちゃん!アオイちゃん!アオイちゃんッ!!」
――次の瞬間、俺は見たんだ。
アオイちゃんの瞳から、一筋の涙が零れ落ちるのを――
「あおい……ちゃん……」
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