第二十四章

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「今日はバイト休み?今から彼女の所に行くのかしら?」 「そう、その通り」 「もう2年くらいになるのかしら…アオイちゃんは、その後どう?」 「相変わらずかな。でも、よくなっていると思うよ」 「そっか…はい、お待ちどうさま」 テーブル前に、トーストとハムエッグ、ポテトサラダが入ったお皿が置かれる。 「あと、これね」 最後に出されたのは、俺の定番であるココア。 「いただきます」 手をあわせて、朝食を頂く。その様子をメグミさんは、微笑みながら見つめている。 「…ん?顔に何かついてる?」 「ううん、そうじゃなくて。立派になったなってね」 「なんだよそれ」 2人で笑いあい、そしてあっという間に皿の上は空になる。 「ごちそうさま。美味かったよ。んじゃ、遅くなったらアオイちゃんを寂しがらせちゃうから。もう行くよ」 「あ、ちょっと待って?」 メグミさんは棚から何かを取り出すと、俺に手渡した。
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