第二十四章

4/14
前へ
/302ページ
次へ
「これ、アオイちゃんに」 渡してくれた物は、お守り。 「どうしたの?これ」 「この間、お休みの時に神社を回ったのよ。アオイちゃんがよくなるように、しっかり祈願しておいたからね」 「そっか…ありがとう。アオイちゃんも喜ぶよ」 俺は立ち上がり、メグミさんに挨拶して店を出ようとする。 「…あ、そうそう」 「ん?どうしたの?」 「メグミさん、昔言ってたよね。 『これからアキラ君は、いっぱい素敵な恋愛を経験出来るから』ってさ」 扉を開けて、メグミさんに向けて微笑む。 「俺、いい恋愛出来てるよ」 手を振り、今度こそ店を後にする。 メグミさんは、小さく微笑んでみせると 「本当…立派になったよ。アキラ君」 そう呟いたのだった。
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!

495人が本棚に入れています
本棚に追加