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「これ、アオイちゃんに」
渡してくれた物は、お守り。
「どうしたの?これ」
「この間、お休みの時に神社を回ったのよ。アオイちゃんがよくなるように、しっかり祈願しておいたからね」
「そっか…ありがとう。アオイちゃんも喜ぶよ」
俺は立ち上がり、メグミさんに挨拶して店を出ようとする。
「…あ、そうそう」
「ん?どうしたの?」
「メグミさん、昔言ってたよね。
『これからアキラ君は、いっぱい素敵な恋愛を経験出来るから』ってさ」
扉を開けて、メグミさんに向けて微笑む。
「俺、いい恋愛出来てるよ」
手を振り、今度こそ店を後にする。
メグミさんは、小さく微笑んでみせると
「本当…立派になったよ。アキラ君」
そう呟いたのだった。
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