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結婚式は身内だけで行い、さらに子供もいると聞いた時は驚いたモンさ。驚かなかったのは、アオイちゃんくらいか?…まぁ、それはそうだろうけど。
「アオイ、調子はどう?あ、ほら。髪に桜が付いてるよっ」
サオリちゃんは、そういうとアオイちゃんの髪を撫でてやる。
「…相変わらずか?」
傍に寄って来たカズが話しかけてくる。
「アオイちゃんか?…まぁな。気長に待つさ。それに今、俺は幸せだぜ?」
「ははっ。大人になったよな、オマエも」
「オマエなんて父親になるんじゃねーか」
「ははっ。…ところで話は変わるんだが…リナちゃんの事だけどさ…」
「……ああ……」
リナとは高校を卒業してから、1度も会っていないし連絡もとっていない。
というのも、リナは県外の大学に入学し、全然地元に戻ってきていないのだ。
「リナちゃんと同じ大学に通うダチから聞いたんだけどさ…元気みたいだぞ」
「そっか…それならよかった」
「リナちゃんに、伝えたい事はあるか?」
「そうだな…俺は今、幸せだから…リナも幸せになれよって、そう伝えてくれ」
「そうか。分かった」
そう言うとカズは、俺の肩をぽんと叩いた。
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